おしゃれなシンボルツリーとして人気のオリーブですが、オリーブを植えてはいけないという言葉を目にして、庭に植えることをためらってはいませんか。シンボルツリーにしたのに後悔したという話や、成長したオリーブの木が迷惑になってしまうケース、さらには大変なオリーブの木 抜根作業の話を聞くと、不安になりますよね。この庭木には特有のデメリットがあり、地植えで失敗しないためには正しい知識が不可欠です。また、目隠しにしたい場合の品種選びや、オリーブは地植えと鉢植えのどちらがいいのか、玄関にオリーブを植えると風水的にどうなりますか、といった具体的な疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、そんなあなたの疑問に全てお答えし、オリーブを植えて後悔しないための知識を徹底解説します。
- オリーブを植えてはいけないと言われる具体的な理由
- シンボルツリーで後悔しないための管理方法と対策
- 地植えと鉢植えのメリット・デメリットと適切な選び方
- 病害虫や近隣トラブルを未然に防ぐためのポイント
オリーブを植えてはいけないと言われる理由
- オリーブを庭木にするデメリット
- シンボルツリーでの後悔を避けるには
- 地植えで失敗しないための土壌
- 病害虫リスクと管理の手間
- オリーブの木が迷惑になるケースとは
- オリーブの木の抜根は大変?
オリーブを庭木にするデメリット
オリーブの木は、その美しい銀葉と地中海風の雰囲気で多くの人を魅了しますが、庭木として迎える前にはいくつかのデメリットを理解しておく必要があります。言ってしまえば、これらのデメリットを知らないまま植えてしまうと、後々の後悔につながりかねません。
まず、オリーブは成長が非常に早いという点が挙げられます。植えた当初は小さな苗木でも、数年で予想をはるかに超える大きさに成長することがあります。特に日当たりが良い場所では、高さが5メートルから10メートルに達することも珍しくなく、狭い庭では圧迫感が出てしまうでしょう。この成長スピードが、管理の手間を増大させる一因となります。
次に、落ち葉や花の掃除が大変なこともデメリットの一つです。オリーブは常緑樹ですが、一年を通して少しずつ葉が入れ替わります。特に春から初夏にかけては新陳代謝が活発になり、古い葉が大量に落ちることがあります。葉が小さく軽いため風で散らばりやすく、掃除には手間がかかります。また、5月から6月にかけて咲く花のあとの花がらも、掃除の対象となります。
さらに、実がならない、または実の後始末が問題になるケースもあります。多くのオリーブは自家不和合性という性質を持ち、1本だけでは実がつきにくいです。実の収穫を楽しみにしていたのに、全く実がならないという事態は避けたいところ。逆に実がなった場合でも、収穫しきれずに地面に落ちた実が潰れて庭を汚したり、鳥が集まってきて糞害に悩まされたりすることもあります。
オリーブを庭木にする主なデメリット
- 成長が早く、予想以上に大きくなる
- 剪定を怠ると樹形が乱れ、管理が大変になる
- 一年を通して落ち葉があり、掃除の手間がかかる
- 多くの品種は1本では実がなりにくい
- 落ちた実や鳥害で庭が汚れることがある
これらのデメリットを理解した上で、ご自身のライフスタイルや庭の環境に合っているかを慎重に判断することが、オリーブとの良い関係を築く第一歩となります。
シンボルツリーでの後悔を避けるには
オリーブをシンボルツリーとして迎えたものの、「こんなはずではなかった」と後悔するケースは少なくありません。しかし、いくつかのポイントを事前に押さえておけば、多くの後悔は避けることができます。
まず最も重要なのが、品種選びです。オリーブには数百種類もの品種があり、それぞれ成長の仕方や樹形が異なります。例えば、枝が四方八方に広がる「開張性」の品種を狭い場所に植えると、すぐにスペースが足りなくなり管理に苦労します。一方、上に向かって伸びる「直立性」の品種を選べば、比較的コンパクトに管理しやすいでしょう。
シンボルツリーにおすすめの直立性品種
シプレッシーノ:樹形が自然にまとまりやすく、成長も穏やか。初心者にも扱いやすい王道品種です。
ミッション:すらりとした樹形で場所を取らず、病気にも比較的強いです。
次に、定期的な剪定は必須と心得ることも大切です。オリーブは成長が早いため、放置すると枝が混み合い、風通しが悪くなって病害虫の原因にもなります。美しい樹形を保ち、健康な状態を維持するためには、年に1〜2回の剪定が欠かせません。「剪定の手間はかけたくない」という方には、正直なところオリーブの地植えはあまり向いていないかもしれません。

そして、植える場所を慎重に選ぶこと。将来的にどれくらい大きくなるかを想定し、建物や隣家との距離を十分に確保することが重要です。根が浅く広がる性質があるため、配管の近くや、強風が直接当たる場所も避けるべきでしょう。
このように言うと大変に聞こえるかもしれませんが、これらのポイントはオリーブに限らず、庭木を育てる上での基本的な注意点でもあります。オリーブの特性を理解し、適切な品種選びと管理を計画することで、「シンボルツリーにして良かった」と心から思えるはずです。
地植えで失敗しないための土壌
オリーブの地植えで失敗する大きな原因の一つが、土壌のミスマッチです。オリーブの故郷である地中海沿岸の気候を想像すると、その答えが見えてきます。あの地域は、雨が少なく乾燥しており、土は石灰質で水はけが非常に良いのが特徴です。
このため、オリーブは過湿を極端に嫌います。日本の多くの地域、特に梅雨時期や降雨量が多い場所では、土壌の水はけが悪いと根腐れを起こしやすくなります。粘土質でジメジメした土壌は、オリーブにとって最も苦手な環境と言えるでしょう。
地植えで失敗しないためには、植え付け前の土壌改良が不可欠です。
土壌改良の具体的な方法
まず、植える場所を決めたら、直径・深さともに50cm以上の大きな穴を掘ります。そして、掘り上げた土に以下のものを混ぜ込み、水はけの良い土を作りましょう。
- 腐葉土や堆肥:土に空気を含ませ、ふかふかにする効果があります。
- パーライトや軽石:土の中に隙間を作り、排水性を高めます。
- 苦土石灰:日本の土壌は酸性に傾きがちなので、アルカリ性を好むオリーブのために土壌を中和させます。
盛り土も効果的
水はけが特に悪い土地の場合は、「盛り土」をするのも非常に有効な対策です。地面よりも30cmほど高く土を盛り、その頂上に植え付けることで、根の周りに水が溜まるのを防ぎます。
また、植え付け後の水やりにも注意が必要です。地植えの場合、根がしっかりと張った後は、基本的に降雨だけで十分です。夏場に日照りが続いて土がカラカラに乾いた時以外は、水やりは控えるくらいがちょうど良いでしょう。水のやりすぎは、せっかく改良した土壌環境を台無しにし、根腐れを招く原因となります。
このように、オリーブが好む「乾燥気味で水はけの良い」環境を人工的に作ってあげることが、地植えを成功させる最大の鍵となります。
病害虫リスクと管理の手間
オリーブは比較的丈夫な植物とされていますが、それでもいくつかの病害虫には注意が必要です。これらのリスクを知り、適切に管理することが、オリーブを健康に育てる上で欠かせません。管理の手間を惜しむと、せっかくのシンボルツリーが台無しになってしまうこともあります。
特に注意すべき害虫の代表格が「オリーブアナアキゾウムシ」です。この害虫は、その名の通りオリーブの幹に穴を開けて産卵し、孵化した幼虫が幹の内部を食い荒らします。被害が進行すると、木が衰弱し、最悪の場合は枯れてしまう非常に厄介な敵です。
オリーブアナアキゾウムシのチェックポイント
- 幹の根元に木くずのようなもの(フン)が落ちていないか?
- 幹に小さな穴が開いていないか?
これらの兆候を見つけたらすぐに対処が必要です。専用の殺虫剤を散布したり、穴に針金を差し込んで幼虫を駆除したりします。
他にも、新芽を食害する「ハマキムシ」や、葉を食べてしまう「スズメガの幼虫」なども発生することがあります。これらの害虫は、見つけ次第、手で取り除くか、適用のある薬剤で駆除します。
病気では、「炭疽病(たんそびょう)」や「梢枯病(しょうこびょう)」に注意が必要です。これらは特に、湿度が高い梅雨の時期に発生しやすくなります。葉に黒い斑点ができたり、枝先から枯れ込んだりする症状が見られます。



結局のところ、病害虫のリスクを減らすための最も効果的な管理は、定期的な観察と適切な剪定に行き着きます。毎日少しの時間でも木の様子をチェックし、異常がないかを確認する習慣をつけること。そして、年に1〜2回、混み合った枝を剪定して風通しを良くしてあげること。これが、薬剤に頼りすぎずにオリーブを健康に保つための最善の方法であり、結果的に管理の手間を減らすことにも繋がるのです。
オリーブの木が迷惑になるケースとは
愛情を込めて育てたオリーブの木が、意図せずして近隣への「迷惑」の原因となってしまうことがあります。庭木を植える際は、自分の敷地内だけで完結する問題ではないことを常に意識しておく必要があります。
最も多いトラブルが、枝や葉の越境です。オリーブは成長が早く、特に開張性の品種は横にも大きく広がります。剪定を怠っていると、枝が隣の家の敷地内に侵入してしまったり、公道にはみ出して通行の妨げになったりすることがあります。隣人が寛容な方であっても、落ち葉の掃除の手間をかけさせてしまうことになり、良い関係を損なう原因になりかねません。
次に、落ち葉や落ちた実の問題です。オリーブの葉は小さく軽いため、風に乗って遠くまで飛んでいきます。隣家の庭や駐車場、ベランダなどを汚してしまう可能性があります。また、収穫しきれなかった実が隣の敷地に落ちて、地面を汚したり、虫を寄せたりする原因になることも考えられます。
近隣トラブルを防ぐための配慮
- 境界線から距離をとる:植え付けの段階で、将来の成長を見越して、隣地境界線や道路から十分な距離を確保する。
- 定期的な剪定:越境しそうな枝は、問題になる前に剪定する。
- こまめな清掃:特に風の強い日の翌日などは、自宅周りだけでなく、迷惑をかけていそうな範囲も気にかけて清掃する。
また、見落としがちなのが日照権の問題です。大きく成長したオリーブの木が、隣家の庭や窓の日当たりを遮ってしまうケースです。特に、南側に隣家がある場合は、木の高さに十分な配慮が必要になります。



オリーブの木自体に罪はありません。その所有者が、周囲への配慮をどれだけできるか。それが、オリーブの木が愛されるシンボルツリーになるか、迷惑な存在になってしまうかの分かれ道と言えるでしょう。
オリーブの木の抜根は大変?
「もし管理が大変になったら、その時に抜けばいい」と軽く考えていると、大変な苦労をすることになるかもしれません。結論から言うと、オリーブの木の抜根は、年数が経つほど非常に大変になります。
その理由は、オリーブの根の張り方にあります。オリーブの根は、地中深くに伸びる「直根」ではなく、地表近くを水平方向に広く張る「浅根性」という特徴を持っています。この性質のため、数年も経つと、幹から数メートル離れた場所まで根が広がっていることも珍しくありません。
自力で抜根しようとすると、まず幹の周りを広範囲に掘り起こし、四方八方に伸びた太い根をノコギリで一本一本切断していくという、途方もない作業が必要になります。しかも、地中には水道管やガス管が埋設されている可能性もあり、誤って損傷させてしまうと大惨事につながります。
抜根が大変になる理由
- 根が地表近くを水平に広く張るため、掘り起こす範囲が広い。
- 数年経つと根が太くなり、手作業での切断が困難になる。
- 地中の配管を損傷させてしまうリスクがある。
実際に、植えてから数年経ったオリーブの抜根を試みたものの、あまりの重労働に途中で断念し、結局プロの造園業者に依頼したという話は非常によく聞きます。もちろん、プロに依頼すれば数万円の費用がかかります。



このように、オリーブの抜根は決して簡単な作業ではありません。だからこそ、植え付ける前に、本当にこの場所で長年育てていけるのか、管理を続けていけるのかを真剣に考える必要があるのです。「安易に植えて、ダメなら抜けばいい」という考えは、将来の自分を苦しめるだけかもしれません。
オリーブを植えてはいけない環境と対策
- 寒冷地での冬越しは難しい
- 強風に弱い性質と対策
- オリーブは地植えと鉢植えのどちらがいい?
- 目隠しにしたい場合の品種選び
- 玄関にオリーブを植えると風水的に良い?
- まとめ:オリーブを植えてはいけない場合
寒冷地での冬越しは難しい
オリーブは地中海原産の植物であり、温暖で乾燥した気候を好みます。このため、寒さには比較的強い常緑樹ではあるものの、厳しい寒さや霜が続く寒冷地での地植えには注意が必要です。
品種にもよりますが、一般的にオリーブの耐寒性はマイナス3℃からマイナス5℃程度とされています。これを下回る気温に長時間さらされたり、強い霜に当たったりすると、葉が枯れ落ちたり、枝先が傷んだりする「冬枯れ」を起こしてしまいます。特に、植え付けてから数年以内の若い木は、成木に比べて寒さへの抵抗力が弱いため、より一層の注意が求められます。
寒冷地での冬越し対策
- マルチング:木の根元を腐葉土やバークチップなどで覆い、地面の凍結を防ぎます。根が凍結から守られるだけで、耐寒性が大きく向上します。
- 不織布や寒冷紗で覆う:木全体を不織布などで覆い、冷たい風や霜から保護します。特に若い木には効果的です。
- 鉢植えで管理する:最も確実な方法です。冬の間は玄関や日当たりの良い室内に取り込むことで、寒さによるダメージを完全に避けることができます。
お住まいの地域が、冬にマイナス5℃を下回ることが頻繁にあるような場所であれば、地植えは慎重に検討する必要があります。品種選びも重要で、「レッチーノ」や「ミッション」といった、比較的耐寒性が強いとされる品種を選ぶと良いでしょう。



オリーブの美しい姿を長く楽しむためにも、その土地の気候に合った育て方を選択することが何よりも大切です。
強風に弱い性質と対策
スタイリッシュな樹形が魅力のオリーブですが、その見た目とは裏腹に強風に弱いという弱点を持っています。特に、台風が多い地域や、常に強い風が吹き抜ける場所に植える際には、しっかりとした対策が不可欠です。
オリーブが風に弱い主な理由は、その根の特性にあります。前述の通り、オリーブは根が浅く横に広がる「浅根性」です。地面に深く根を張って体を支えるタイプの樹木ではないため、強い風を受けると木全体が揺さぶられ、根元から倒れてしまう「倒木」のリスクがあります。
また、幹や枝が比較的しなやかで華奢なため、強風で枝が折れてしまうことも少なくありません。せっかく伸びた枝が折れて樹形が乱れてしまっては、シンボルツリーとしての魅力も半減してしまいます。
強風への具体的な対策
- 支柱を立てる
最も基本的で効果的な対策です。特に植え付けから数年経ち、根が十分に張るまでの若い木には必須と言えます。幹の太さに合った丈夫な支柱を1本または2本立て、幹としっかりと結びつけて木を固定します。 - 適切な剪定を行う
枝が密集していると、風を受ける面積が大きくなり、より強い抵抗を受けてしまいます。定期的に剪定を行い、枝葉を透かして風が通り抜けられるようにしてあげることで、木にかかる負担を大幅に軽減できます。 - 植える場所を選ぶ
可能であれば、建物の陰になる場所や、風が直接当たりにくい場所を選んで植えるのが理想です。



これらの対策を講じることで、強風による倒木や枝折れのリスクを最小限に抑えることができます。オリーブの繊細な美しさを守るためにも、風への備えは万全にしておきましょう。
オリーブは地植えと鉢植えのどちらがいい?
「オリーブを育てたいけれど、地植えと鉢植え、どちらがいいの?」これは、多くの方が悩むポイントです。どちらにもメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。あなたの住環境や、オリーブをどのように楽しみたいかによって、最適な選択は変わってきます。
ここでは、地植えと鉢植えのそれぞれの特徴を比較してみましょう。
地植え | 鉢植え | |
---|---|---|
メリット | ・大きく成長し、シンボルツリーとしての存在感が出る ・根が張れば水やりの手間がほとんどかからない ・頻繁な植え替えが不要 |
・成長をコンパクトに管理できる ・ベランダなど限られたスペースでも育てられる ・季節や天候に応じて移動できる(冬越しが楽) ・根詰まりを防ぐため、数年に一度の植え替えが必要 |
デメリット | ・成長しすぎると管理が大変 ・一度植えると移動が困難 ・剪定や落ち葉掃除の手間がかかる ・初期の土壌改良が必要 |
・水やりが頻繁に必要(特に夏場) ・大きく育てたい場合には不向き ・根詰まりを起こしやすく、定期的な植え替えが必須 |
こんな人におすすめ | ・庭が広く、大きなシンボルツリーを育てたい人 ・剪定などの管理を厭わない人 ・水やりなどの手間を減らしたい人 |
・庭がない、またはスペースが限られている人 ・木の大きさをコンパクトに保ちたい人 ・寒冷地にお住まいで、冬は室内に取り込みたい人 |



結論として、ダイナミックな成長を楽しみたいなら「地植え」、手軽にコンパクトに管理したいなら「鉢植え」が向いていると言えます。それぞれのメリット・デメリットをよく比較検討し、ご自身のライフスタイルに合った方法で、オリーブのある暮らしを始めてみてはいかがでしょうか。
目隠しにしたい場合の品種選び
「オリーブの木で、おしゃれに目隠しをしたい」と考える方は少なくありません。しかし、結論から言うと、オリーブは目隠し(生垣)にはあまり向いていない樹木です。
その理由は、オリーブの葉のつき方にあります。オリーブの葉は、枝に対して密に茂るというよりは、比較的まばらにつきます。そのため、木全体が透けて見えやすく、しっかりとした目隠し効果を得るのが難しいのです。特に、一般的なシンボルツリーのように1本だけを植えた場合、その隙間から向こう側がよく見えてしまい、期待したほどのプライバシー確保には繋がりません。
また、成長が早いため、きれいな生垣の形を維持するには頻繁な剪定が必要となり、管理の手間が非常にかかるというデメリットもあります。
もしオリーブで目隠しをするなら
それでもオリーブで目隠しを作りたいという場合は、いくつかの工夫が必要です。
- 横に広がる「開張性」の品種を選ぶ
枝が横に広がりやすい品種を選ぶことで、縦方向だけでなく横方向のボリュームも出しやすくなります。 - 複数本を密に植える
1本では隙間ができてしまうため、1.5m〜2m程度の間隔で複数本を列植えすることで、それぞれの枝葉が重なり合い、目隠し効果を高めることができます。 - 剪定で枝数を増やす
定期的に枝先を切り詰める剪定を行うことで、脇から新しい枝が伸び、枝数を増やして密度を高めることができます。



オリーブはあくまで「雰囲気のある、ゆるやかな目隠し」程度に考え、その美しい樹形や葉色を楽しむことを主目的とするのが良いでしょう。完全なプライバシー確保を期待すると、後でがっかりしてしまう可能性が高いことを覚えておいてください。
玄関にオリーブを植えると風水的に良い?
家の顔である玄関周りに、おしゃれなオリーブを置きたいと考える方は多いでしょう。実は、風水の世界においても、玄関にオリーブを植えることは非常に良いとされています。
オリーブは、古くから「平和の象徴」として知られています。旧約聖書では、大洪水の終わりを知らせるために、鳩がオリーブの枝をくわえてノアの元へ戻ってきたという話が有名です。このことから、オリーブには「平和」や「安らぎ」といった意味が込められています。
また、生命力が強く、樹齢1000年を超える木も珍しくないことから、「繁栄」や「長寿」のシンボルともされています。
風水におけるオリーブの効果
- 平和と家庭円満:家の出入り口である玄関に置くことで、家庭に平和な気をもたらし、家族の絆を深めるとされています。
- 邪気払い:オリーブの持つ強い生命力と、先が尖った葉の形が、外からの悪い気を払い、家を守ってくれると言われています。
風水では、気の入り口である玄関を整えることが運気アップの基本とされています。そこに「平和」と「繁栄」の象徴であるオリーブを置くことで、良い気を家の中に招き入れることができるのです。



ただし、風水的に良いからといって、枯れたまま放置するのは逆効果です。植物が持つ生命力こそが開運の源泉ですので、日々の手入れを怠らず、常に生き生きとした状態を保つことが大切です。日当たりや風通しといった、オリーブが元気に育つための環境を整えてあげることが、結果的に良い運気を呼び込むことにつながります。
見た目のおしゃれさだけでなく、風水的な意味合いも知ることで、玄関のオリーブがより一層特別な存在に感じられるのではないでしょうか。
まとめ:オリーブを植えてはいけない場合
この記事では、オリーブを庭に植える際のデメリットや注意点、そしてその対策について詳しく解説してきました。オリーブは非常に魅力的な木ですが、その特性を理解せずに植えてしまうと、後悔につながる可能性があります。
最後に、どのような場合にオリーブを植えるのを見送るべきか、要点をまとめます。
- 庭のスペースが限られており、大きな木を管理する余裕がない
- 剪定や落ち葉の掃除など、定期的なメンテナンスの手間をかけたくない
- 土壌が粘土質で、水はけが極端に悪い
- 冬の気温がマイナス5℃以下になることが多い寒冷地である
- 台風の通り道など、常に強風にさらされる場所である
- しっかりとした目隠し効果を最優先したい
- 和風の庭の雰囲気を統一したい
- 隣家との距離が近く、越境や落ち葉で迷惑をかける可能性が高い
- 害虫の管理に抵抗がある、または時間を割けない
- 将来的に抜根が必要になった場合、その労力や費用を負担したくない
- まずは手軽に植物を育ててみたいと考えている(鉢植えからがおすすめ)
- 実の収穫が主目的だが、2本植えるスペースがない
- 植物は植えっぱなしで、あまり手をかけずに育てたい
- 風水は気になるが、植物の手入れは苦手である
- 安易に植えて、もしダメなら抜けばいいと考えている
これらの項目に多く当てはまる場合は、オリーブの地植えは一度立ち止まって慎重に検討することをおすすめします。しかし、それぞれのデメリットには対策があります。この記事で紹介した対策を講じ、愛情を持って管理できるのであれば、オリーブはあなたの庭を豊かに彩る、かけがえのないシンボルツリーとなってくれるでしょう。